弘前の古蔵 斎藤酒造店 【六根】

東北酒蔵巡りに戻ります。

鰺ヶ沢の尾崎酒造さんを後にして、一路弘前へ戻ります。

2009年に一度訪れた斎藤酒造店さんに伺うためです。

斎藤酒造店は江戸時代より『酒母屋』を営み、津軽一円の酒蔵へ酒母を供給していたそうです。

『酒母屋』時代を加えると、青森県で最古の酒蔵となるそうです。

『酒母(しゅぼ)』とは、蒸米に麹米と水を加えたもので、日本酒の元となるものです。

酒母の善し悪しがお酒の出来に大きく影響するお酒造りで最も重要な工程です。

そのため独自のノウハウを持った『酒母屋』という専門業者が存在したのでしょうね。

斎藤酒造さんのHPによると、醸造試験場の設立によって『酒母屋』は役目を終えたようです。

それで、造り酒屋としての斎藤酒造さんは明治37年(日露戦争中)の創業。


前置きが長くなりましたが、斎藤酒造さんのメイン銘柄は『松緑』。

総面積2000坪という広大な酒蔵の一角にあるお庭にある樹齢300~400年の

松の緑の美しさから銘々された銘柄。
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今回はスケジュールが読めなかったので、事前アポなしで突然の訪問。 

「お酒を買うだけでもいいや」という想いでしたが、幸いにも蔵元の土居真理さんがおられました。

2009年3月以来ご無沙汰ののんべえを覚えていてくださり感激。

お蔵の中のこんな風景を眺めながら暫し歓談。
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天井からは囲炉裏の自在かぎが下がってます。
松の木があるお庭が奥に見えます。
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お神棚には酒の神様「松尾様」。
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2009年の訪問時にも感じたのですが、ここにいると「酒の神様」がそこらじゅうにいるような、
なんだかとても幸せな気分になれます。 またもう一度、来たいと願う空間です。


この酒蔵を受け継ぐのは、熱き女性蔵元 土居真理さん。

十八代目蔵元 齋藤仁左衛門でもあります。

残念ながらご子息がおられないので、今流行りの”専務杜氏”とはゆきませんが、

若くから松緑の酒造りに参加してきた安達氏がまだ30歳代ながら杜氏として育ち、

若い蔵人チームでの酒造りが始まり、今に至っておられます。

シーズンには真理さんもすっぴんで造りに参加され、蔵元と杜氏の二人三脚で新たな方向性を

模索しながら酒造りに取り組んでおられます。


で、問題のお酒。

斎藤酒造さんのメイン銘柄は『松緑』なんですが、今回の目的は『六根(ろっこん)』

青森県の吟醸用酒造好適米『華想い』を55%精米して醸した純米吟醸の原酒。
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『六根』という銘柄は、これは!というお酒ができたときだけに使っていた銘柄だそうです。

『六根』とは五感に第六感を加えた、人間の認識の根幹をあらわす仏教用語だそうで・・・

そのとっておきの『六根』銘柄を使って、自らの最高の酒を世に問う想いで昨年から

出し始めたお酒だそうです。

真理さんと安達杜氏の火傷しそうな熱い想いが詰まったお酒。 

まずは呑んでみなければ!

で、呑んでみました。

口に含んだ瞬間、想像以上の出来に驚き。

思わず 「これ、旨いっ・・・・・・・・・」 と唸りました。

『華想い』というお米のパフォーマンスが見事に出ているようです。

酒の神様に見守られて出来上がったお酒なんだなあ~と感嘆。

これが安定して毎年出来るのであれば、近い将来『六根』は間違いなく世に出るでしょう。


この『六根』を含め、三浦酒造さんの『豊盃』と尾崎酒造さんの『安東水軍』の3銘柄の

『華想い』純米吟醸の呑み比べもやってます。

同じお米でもこんなに違ったお酒になるのか!ということが本当によく判る呑み比べです。
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土居真理さんの熱さが現れたお酒がもう一つ。

『刑事(デカ)』f0193752_2233311.jpgf0193752_2313649.jpg

2001年5月に発生した『武富士弘前支店強盗殺人・放火事件』を捜査する刑事さん達に接し、

その労をねぎらう想いを込めて醸されたお酒です。(蔵元のみで販売)

それ以来、現在でも青森の刑事さんたちに慕われ愛飲されているそうです。

今回一本だけ購入してきましたが、当面メニューに掲載する予定はありません。

さなぶりの『お守り』としてとしばらくは保存しておこうと思ってます。

現物を見てみたい方はお声掛け下さい。


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by sakenihon | 2011-09-27 03:11 | 酒蔵めぐり  

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