『日置桜 鍛造(たんぞう)生もと純米 強力』

さなぶりのメニューに載せるお酒を事前に味見が出来ることはほとんどありません。

ですから、酒屋さんから聞いた感想とか、ラベルに記載されたデータ、そして直感。

そんなものを頼りに購入しています。

ですから、想像したものと違ってしまうことも度々あります。

このお酒は大きく想像が外れてしまいました。 

想像をはるかに超えた旨いお酒だったんです。

f0193752_1972724.jpg『日置桜 鍛造(たんぞう)生もと純米 強力』

日本酒に興味のない方が見ると、

何のことやらさっぱりわからない銘柄

なのではないでしょうかね。

『日置桜(ひおきざくら)』は鳥取市の山根酒造場のお酒。

生もと造りで醸した酒蔵で2年ほど熟成させた

平成20年度醸造の純米酒です。


日本酒の発酵過程には野生酵母などを寄せ付けないための乳酸を生成するために

乳酸菌が必要になります。

乳酸菌を空気中から自然に取り込む昔ながらの醸造方法が【生もと造り】です。

現在のほとんどのお酒は【速醸】といって工業的に造った乳酸菌を投入します。

【生もと造り】は【速醸】に比べて3週間ほども時間がかかります。

その代りに【生もと造り】はしっかりとした、深い旨みある雑味のないお酒ができます。

【生もと造り】には【山卸し(やまおろし)】という作業を伴います。

【山卸し】というのは2~3人掛りで櫂棒を使ってお米をすりつぶす重労働で、

これまた手間と時間がかかります。

この【山卸し】の作業が鍛冶屋が鉄を叩いて刃物を鍛える作業と通じるものを感じたため、

このお酒に『鍛造(たんぞう)』という名前を付けたのだそうです。

f0193752_11573971.jpg

そして、『強力(ごうりき)』。 これはお米の名前です。

鳥取県で大正時代から戦前まで使われていた、大粒で心白の出来も大変よく、

35%以上の高精白にも適して、特有の酸味を有するお酒が出来る優れたお米。

ところが、収穫効率が悪いことから戦後の米不足で姿を消したのだそうです。

それを鳥取大学農学部に原種保存されていた一握りのモミから昭和60年代に

復活されたのが現在の『強力』です。

山根酒造場の『強力』はすべて低農薬・低肥料の契約栽培。

『強力』は搾ってすぐには膨らみが少なく、熟成させると豹変して酸味と旨みがパッと広がる

典型的な秋上がりタイプのお米だそうです。


最近には珍しくウンチクを長々と書いてしまいましたが、

要は最高に旨いお燗が飲めると云うことです。

今、イチオシのお燗酒です。

50度程度の熱燗で出します。

徐々に温度が下がるに従い、日本酒独特の旨みの変化が楽しめます。

毎年、安定的に出荷されるお酒ではないようで、この出会いに幸せを感じます。

是非、一盃味わってください。



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by sakenihon | 2011-12-15 12:29 | さなぶり  

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