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にしんの昆布巻

にしんの昆布巻_f0193752_200342.jpg昨年の年末、近くの大手スーパーで

『にしんの昆布巻』
を買いました。

正月用にワゴンに山積みで販売されていた商品

です。

にしんの昆布巻が特別好きなわけではありません

が、裏面の表示の中に『おおっ!』という箇所が

あったので、思わず買ってしまいました。
にしんの昆布巻_f0193752_1957744.jpg『中国産の昆布』と『アメリカ産のにしん』が

原料ですが、生産地は『富山県』

なっています。

『おおっ!』はこの『富山県』の部分です。

なぜ、この商品が富山県で造られているのか?

この理由、わかりますか?


ヒントは『北前船』。
にしんの昆布巻_f0193752_2275398.jpg


本来は昆布にしんも北海道の物産です。

かつて(江戸時代~明治初期)は昆布もみがきにしんも『北前船』という輸送船で北海道から

各地に運ばれていました。

その『北前船』の寄港地の一つが富山であり、運ばれた食材の加工の場所ともなっていました。

その名残りで富山県は現在でも『にしんの昆布巻』 『魚の昆布〆』『昆布入りかまぼこ』

などの昆布加工品の生産が多く、昆布の消費量日本一だそうです。


福島県での酒の肴として有名な『にしんの山椒漬』。

こちらも山形県の酒田まで北前船で運ばれた「みがきにしん」を陸路で福島へ運んだこと

から生まれたもののようです。


実は、のんべえがいま一番興味があるのが『北前船』。

きっかけは富山の『満寿泉』『舛田酒造店』さんへ行った時からはじまります。

『舛田酒造店』さんの生い立ちのHPをご覧ください。=> こちら!

実際に行ってみると驚くのですが、舛田酒造さんは海まで100mとないような場所にあります。

ここから『北前船』ってなに?という興味が湧きました。

少し調べてみると、日本各地の食材や文化を交易によって流通させ、日本人の味覚だけでなく

いろいろな文化の形成にも大きく関わっていたもののようです。

特に日本酒にとっては原料となる米の輸送、そして日本酒そのものの輸送にも大きく関係して

いることがわかりました。

各港での『北前船』の代理店的な役割を果たしたのが『廻船問屋』。

富山の舛田酒造店さんや愛媛の石鎚酒造さんの前身は『廻船問屋』だったとのこと。

直接にも間接にも日本酒と北前船は深~い関係があるようです。


北前船を調べてゆくと日本酒以外にも、現在の私たちの生活や文化のルーツがいろいろと見えて

きそうです。

まだまだ勉強中ですが、今年はつれづれに『北前船』をキーワードにしたネタもこのブログに加えて

ゆこうとおもいます。

よろしくお付き合いくださいませ~~


にしんの昆布巻_f0193752_2229183.jpg
満寿泉『舛田酒造店』がある富山市東岩瀬の現在の風景。

昔、北前船が停泊していたであろう岸壁には、外国船籍の貨物船。

積み荷は中古の日本車でした。







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by sakenihon | 2009-01-06 22:59 | 日本の歴史  

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