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河村瑞賢 奥羽海運改革 その時代背景と経緯

前回、1657年の明歴の大火をきっかけに河村瑞賢(かわむら ずいけん)は大きな富を得る

ことになった経緯を書かせていただきました。

明歴の大火は、徳川家康が入府した1590年から約半世紀後に起こっています。

この半世紀で江戸は都市整備が進み、参勤交代が始まったことなども影響して、地方からの

人口流入が次第に多くなっておりました。

そのような状況で発生した明歴の大火は江戸を再開発を促進し、本所・深川などの開発が

急速に進むきっかけとなりました。

今の言葉を使えば、超大規模都市開発による公共事業需要が発生したということですね。

そのような状況で、土木事業に加えて材木商へも進出した瑞賢の商いは、さぞや好調だった

と思います。


街が大きくなるとますます人口の流入が進みます。

関東の周辺でも多くの稲作がおこなわれていましたが、しだいにそれだけでは不足し、物価高騰

が発生するに至ります。 

その反面、耕地が豊富な地方の諸藩(特に東北地方)は人口は少なく、米余りの状況と

なってゆきます。余った米を抱えた地方の諸藩は、それを江戸へ持って来れれば高く売れ、

金銀を手に入れることができますから、江戸へ向かう大量の物量を支える物流手段を築く

必要が増してくるわけです。


江戸初期においてはまだまだ京都を中心とした近畿圏の方が江戸よりも都会であり、

米を含めた全国の物産は京都へ、そして大阪へ集まるような体制になっていました。

大阪が『天下の台所』と言われるのもそのためです。

特にお米は各藩が家来に俸禄米として分配した以外の米を金銀に交換するため、大阪の

蔵に保管しておき、相場を見ながら現金化していたそうです。

現在の穀物相場取引と同じですね。



あくまで、近畿が『上方』でした。

『上方』から江戸へ送られる物資は下り荷、下り物でした。

集まった全国の物産の中から、いいものを選りすぐって江戸へ送っていましたので、

送られない物は大したものではない、つまり『下らないもの』であり、そこから現在の

『クダラナイ』という言葉が生まれたそうですね。

ただし、この時代はお酒はすでに灘から江戸へ運ばれていましたが、お米は大阪で止まって

しまい、江戸への移送はなかったようです。



さてさて、明歴の大火から13年後の寛文10年(1670年)、江戸の街は復興著しく大量の人口

流入による物価上昇、特に米価の高騰を起こしております。

それに苦慮した幕府勘定方(今の財務省?)では、対策として奥州の天領米を江戸へ緊急輸送

するべきと決まります。


奥州の天領とは、ちょうど今NHKの大河ドラマ『天地人』の舞台、山形県の米沢藩上杉家から

没収され天領となった土地だったのではないかと思います。

上杉景勝は会津を居城に120万石を持っていましたが、関ヶ原で豊臣方についたため米沢へ

移動させられて30万石となっており、その没収分の90万石が天領となったようです。

全国の天領の総量は300~400万石程度だったようですので、この90万石の天領は幕府に

とってもかなり大きなものだったのでしょう。


しかし、当時の東北から江戸への物資の輸送方法では、長い時には1年以上かかり、途中の

遭難事故も多い状況でした。

その輸送を短時間で行う必要があるが、既存の米問屋に頼んでいてはとても間に合わない

と考えた勘定方は、合議の結果数々の事業を成功させていた河村瑞賢へ依頼することに

なりました。

寛永寺の瓦修理や増上寺に鐘の修理など数々に功績は幕府上層部へも届いていたのでしょう。

瑞賢宅へ勘定方の都築新左衛門という役人が、わざわざ依頼に出向いたということです。


江戸初期において、武士である幕府の役人が商人宅へ出向くというようなことがあったんで

しょうかね。

学校で教わった『江戸時代=封建制・士農工商』というイメージとは乖離した話です。

最近、江戸時代の一般市民にの生活についていろいろ調べるにしたがって、江戸時代は

それほど窮屈な時代ではなかったのではないかと感じることが多いです。

また、幕府の役人が物価の高騰に対する対応まで考えていたということも意外でした。

現在の霞が関の高級官僚よりもしっかり働いていたんじゃない?と思ってしまいます。


瑞賢は幕府の依頼とはいえ、海運は全く専門外であり、最初は固辞したそうですが、

江戸の庶民の生活を安定させるという大きな意味を持つ事業であると説得されて、

結局引き受けることになります。

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稚拙で長々とした文章を最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

複数の文献やネット上の情報を確認しながら記載しておりますが、明らかな間違いが

ございましたらご指摘ください。
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by sakenihon | 2009-01-31 23:59 | 日本の歴史  

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