津軽じょっぱり 酒蔵巡り 《カネタ玉田酒造さん》
三浦酒造さんへの訪問を終えて、弘前市街地方面へ戻りました。
次の目的地は弘前城跡にもほど近い、『カネタ玉田酒造さん』。
現在の主なお酒は『津軽じょんがら』と『津軽蔵人』。
地元のお客様を大切にされているため、首都圏ではほとんど無名の酒蔵さんです。
私も今回の蔵巡りに出なければ、多分知ることがなかったと思います。
ところが、ここにも聞き逃すことのできない物語がありました。
現蔵元(9代目)玉田陽造氏の波乱に満ちた酒造り人生ですのお話です。
江戸時代初期の1685年(貞享2年)に、弘前藩主からの命で初代の玉田善兵衛氏は藩士から
御用酒蔵の蔵元へ商売替えをして酒造業を始めたそうです。
創業以来320年を超え歴史を抱える酒蔵です。
(それにしても、やっぱり士農工商って、かなり柔軟な封建制度だったんですねえ。)
蔵は正面から見るとそれほど大きくは見えないのですが、中に入るとチョットした体育館のような
大きな木造建築物でした。
玄関脇の事務所の上には明かりとりなのでしょうか? おしゃれですねえ。
お蔵へ到着したのは午後4時を回ったころで、その日の仕事は一段落つく時間帯でした。
一応はアポも入れての訪問だったのですが、それでも造り最盛期のため蔵人さんたちの
緊張感と疲労感を強く感じ、お邪魔だろうなあと小さくなってしまいます。
一人の蔵人さんに夕暮れの薄暗いお蔵の中をザッと見せていただきました。
巨大な甑(こしき)。
私が今までに見た中では最大級。 他にも中型と小型のものがあり使い分けているようです
麹室(こうじむろ)です。
やはり、寒い気温の断熱効果を狙ったものなのでしょう。
ここでの驚きは、巨大な木造建築の中に、いくつもの大きな土蔵が建っていることでした。
蒸し場を除いて、酒の仕込み、貯蔵はほとんど土蔵の中で行うという構造なのです。
ですから、このように立派な土蔵にお酒を送るホースがかかっていたりします。
それにしても立派な土蔵です。 とても土でできているとは思えません。
木造部分は100~150年の寿命でしょうが、土蔵は玉田酒造創業以来のものなのでしょう。
大変な歴史を感じるお蔵さんですが、近く道路の拡張工事のため、道路に面した塀などの一部が
取り壊されるとのことで、大変残念です。
お蔵を見せていただいた後、玄関脇の事務所へ戻って蔵元社長 玉田陽造氏に少しだけお話
を伺うつもりだったのですが、酒造りの裏話も交えてなんと1時間近くもいろいろなお話を聞く
ことができました。
また、長くなりますのでそれはあす以降に続けます。
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by sakenihon | 2009-02-25 00:16 | 酒蔵めぐり