満寿泉 平成17BY 大吟醸無ろ過生原酒
もう完全に秋の空気。
そろそろ2009年も終盤ですよ。
だれか時計の進み方を速めたんじゃないでしょうか。
さてさて、三盃杜氏最後の造り平成17度醸造 満寿泉を開けちゃいました。

このお酒は吟奏の会のお酒ですので、加水なしの原酒です。
(吟奏の会はすべて原酒です。 原酒は寝かすと旨くなるというのが吟奏の会のコンセプト)
すべて表記すると一般品との価格の整合性が取れなくなるからでしょうか、
”純米”とも”吟醸”とも表示がありません。
しかし、ラベルを見ると間違いなく精米50%の純米大吟醸。
お米も山田錦で間違いないと思います。

古酒にもいろいろあります。
元々のお酒のレベルがあって、さらに寝かせ方で老い方が全く変わります。
ですから、古酒といっても多種多様。
このお酒の第一印象。 ”背筋がピンと伸びて眼光鋭い、旧日本軍人”
”明治生まれの滅茶苦茶厳格でカクシャクとした老人”という感じです。
つまり、年は取ってるけどまったく老けていない、弱っていない、腰が曲がっていない・・・
ここまで書いて、ハタと気がつきました。 私の三盃杜氏のイメージそのままですわ!
色はわずかに黄身がかっていますが、無ろ過であれば当然のレベル。
搾りから4年を経過しているのに、丸みはほんのわずか。
飲んで見ろ!と挑戦してくるような ガッツーンとくるしっかりした古酒。
香りは微かに紹興酒っぽい熟成香がありますが、ひね香には至っていません。
甘み・旨味は間違いなく増幅・凝縮しているんだと思います。
しかし、酸がしっかり残っているので全くダレた感じなく、キリッとしまってます。
すでに二日にわたって飲んでます。
二日目に栓を開けた時、軽く酸が抜ける音がしました。
無ろ過生原酒とはいえ、4年経ってもまだ生きているんだと驚き。
しかし、二日目になるとかなり丸みが出てきて、甘み・旨味が前面へと出てきました。
正直、のんべえには二日目の方が好みです。
開栓当日は三盃杜氏から睨まれているようで、怖すぎる酒でした。
4年前の搾りたてはどんなお酒だったのか、飲んでみたくなりました。
そしてできれば三盃杜氏ともお会いしてみたかった・・・・
しかしどちらも、もう叶わぬ願い。
こんな古酒もあるんだと大変勉強になりました。
そして、保存温度の重要性も改めて認識しました。
本当に古酒は千差万別。
(このお酒は500mlで1575円でした。)
このお酒に合わせた肴は「さすの昆布〆」 ( のんべえ手作り)

"さす”というのは富山の方言で”カジキ”のこと。 つまり「カジキの昆布〆」です。
ヒラメよりもコクがあるカジキに、さらに昆布の旨味が絡まる逸品です。
お酒の味をグッと引き立てる富山名物の肴です。
富山の銘酒に富山の肴、これぞのんべえの楽しみ。
贅沢な一献をいただけました。
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富山県は昆布の消費量が全国一。
かまぼこにも昆布が入ってますし、昆布出汁のおでんの上にはとろろ昆布が乗ってます。
これも北前船が北海道から大量の昆布を運んできた結果の文化です。
昆布の旨味が利いた肴と、硬水で造った辛口の富山の酒は最高の組み合わせ。
これぞ日本の食文化。
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by sakenihon | 2009-09-02 03:31 | 本日の一献