塩竈の銘醸蔵 浦霞
創業は1724年(享保9年)。5代藩主伊達吉村より、鹽竈神社の御神酒を納めるようにとの
御下命を受けたのが始まりです。その前は糀屋だったようです。
現在は総石高13000石、特定名称酒比率97%、吟醸比率50%の酒蔵です。

こちらは予約制で蔵見学ができるのですが、酒蔵の中には入れず外側からの説明のみ。
ラッキーだったのは、平日の訪問のためマンツーマン(正確にはマンツーウーマン)で
対応いただけたこと。ゆっくり話が聴けました。
浦霞の蔵は本塩釜の駅から徒歩3分ほど。 ほとんど駅前的立地。
元は埋立地だったところで、地盤が軟弱なんだとか。
その補強のために蔵のいたるところが石造りとなっています。


蔵元佐浦家の家紋(丸に違い丁子)の暖簾をくぐって蔵通路へ。

正面に見える大きな瓦屋根が吟醸系専門の大正蔵。 その手前が麹室。
大正蔵は土台に”秋保石”、壁は”野蒜石”、麹室は”塩釜石”と、とにかく石づくし。
現在の建築基準法では再建不能だとか。
通路の先には大きな杉玉。 ビニールシートの向こうは非吟醸系を造る享保蔵。
しかし、立ち入りはここまで・・・

ところが、のんべえの必死さが伝わったのか、ビニールシートを開けて覗かせていただけました。
そこには大中小3つの木桶ありました。
浦霞は『桶仕込み保存会』にも加わり、昔ながらの木桶仕込みの造りも行っています。
仕込みを前にして木の乾燥を防ぐため水が張ってあります。
木桶仕込みでは三段仕込みに小→中→大と桶を変えて仕込むのだそうです。 ほぉ~~っ

浦霞には名誉杜氏として平野重一杜氏がおられます。
今年で80才になられますが、今でも蔵人の指導のために蔵へ出ておられます。
平野重一杜氏の叔父様(父上の弟)が南部杜氏の親分中の親分、故平野佐五郎杜氏。
平野重一杜氏の若いころは木桶が現役で使われていました。
平野重一杜氏が木桶造りを再開した最大の目的は、自動化が進む酒造りの中で、
若い蔵人に酒造りの基本とか真髄を伝えることだそうです。
素人でも木桶での温度管理の難しさは想像できます。
そこには多くの知恵が隠されているのでしょうね。
すこし中途半端ですが、今回はここまでです。
次回続けて平野重一杜氏、浦霞禅、宮城酵母のお話をさせていただき、
今回の酒蔵巡り旅報告の締めとさせていただきます。
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by sakenihon | 2009-10-01 03:42 | 酒蔵めぐり