松尾様の御利益? 矢野酒造さんとの出会い
有田で酒器を見ていたら、外は早くも薄暗くなってきました。
夏であればまだまだ明るい時間のはずなのに・・・・一日が短い。
今日の宿泊は筑後川の川辺の街、家具の街、大川。
しかし、直接ホテルに入るにはまだ早すぎる!
そこで、田栗酒店さんお勧めの矢野酒造さんに行ってみることに。
外観写真を撮れればいっかノリです。
到着したのは6時頃ですが、もう真っ暗。
ところが、薄暗いお店の中に人影が・・・・・勇気を出して覗いてみようかな・・・ドキドキ。
「ちょっとお酒を見せていただいてもいいですか~~?」と恐る恐る大きな間口の玄関のなかへ。
「どうぞ~っ!」 と、温かい女性の声が返ってきました。 お蔵元の奥様でした。
酒蔵巡りの旅をしていること、田栗酒店さんから紹介されたことを伝えると本当に温かく迎えて
いただけました。
ちょうど翌日にサガテレビの取材があるので、お蔵元と二人でその準備をされていたところでした。
すでに矢野酒造さんのブログにテレビ取材の写真がアップされてました。
一番左の方がお蔵元です。
酒蔵の玄関横に”たつみの蔵”という20坪ほどのイベントスペースがあります。
古い掛け軸などとともに、京都の
松尾大社の宮司さんの書が
飾ってあります。
松尾大社は酒造りの神様で
「松尾様」として崇められています。
お願いしてやっと書いてもらえたと
奥様は大変嬉しそうでした。
のんべえのこの出会いも松尾様の
お導きなのかも・・・・
蔵元の矢野善紀様にお蔵の中も見せていただきました。
造りはまだスタートしていません。 12月からだそうです。
麹室です。
ここでは”箱麹法”で麹造りがなされています。佐賀では”箱”が主流なんですって。
麹造りには”床麹法” ”箱麹法” ”蓋麹法”がありますが、ここで詳細説明は省きます。
それぞれの特徴はあるものの、要はいい酒ができればいいことなのですから。
矢野酒造さんでは佐賀県の他の酒蔵と同じく、十数年前までは『竹の園』という銘柄で
普通酒中心の蔵でした。
それが、蔵元がある勉強会で上原浩さんと出会い、指導に従って蒸し以前のお米の下処理の
方法や道具を変えたことから、格段にいい酒が出来るようになったそうです。
そうして出来あがったのが純米酒『肥前蔵心』なんだと・・・・
しかし、残念ながら上原さんは一度も蔵を訪れることはなく、亡くなられたそうです。
現在酒造りを担う中村杜氏は、その経験と技術を近隣の蔵へも伝えるリーダー的な存在に
なっていると、田栗酒店さんから聞きました。
特定名称酒はタンクブレンドをすることなく、お酒によってタンク貯蔵・瓶貯蔵を使い分け
秋上がりの様子を見ながら出荷されています。
現在28歳の息子さんも酒造りに参加されるようになったことも、これから楽しみなお蔵です。
赤丸急上昇の可能性大の銘柄として『肥前蔵心』は要注目だと思います。
奥様は音楽のほかに物造りにも御興味をお持ちです。
不要になった駕籠に和紙を貼り、柿渋を塗って、このようなものを造られていました。
『花も美しい 月も美しい でもそれを 美しいと思う あなたの心が美しい』
いいなあ~~ いいですねえ~ と繰り返していたら、気持ちは伝わるもの?
「持っていきます?」
「えっ! いいんですかあ~~~ 是非!」
ということで、またまたいただいてしまいました。
どうだ!どうだ! いいだろう~~~! って、自慢のお宝がまた一つ出来てしまいましたよ!
松尾様、ありがとうございます。
矢野酒造のお蔵元様、奥様、大変お世話になりました。
ありがとうございました。
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by sakenihon | 2009-11-24 01:17 | 酒蔵めぐり