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花酵母の酒蔵 天吹酒造さん

さあ、いよいよ天吹酒造さんの登場です。
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佐賀県酒造組合のホームページは活き活きして好きです。

コラムが組合長さん自らの文章で更新されていています。

その組合長さんが天吹酒造の木下武文社長です。

特に、【学校教育にない「酒育」のすすめ】なんてのは社長の酒への想いが滲んでて頷くばかりです。

そして、天吹酒造の製造ぶちょ~さんのブログは酒ブログランキングで順位を競いながら

いつも、楽しませていただいています。


そんなこんなで、今回はぶちょ~さんのブログを通して蔵見学を申し込んでしまいました。

こんなことができるのは、ブロガー冥利ですが、すでに造りが始まって大変忙しい中での

”押しかけ見学”、まったく迷惑者です。
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のんべえは”ぶちょ~”の文字のイメージから、"寅さんのタコ社長"を勝手に連想して

しまってました。(ぶちょ~さんごめんなさい)

ところが現れた”ぶちょ~”さんはスラリとしたイケメン。 ありゃ~って感じ。

”ぶちょ~”さんは木下社長の息子さんだったんですねえ~。

それも東京農業大学を卒業されて、愛媛の石鎚さんの越智稔さんや栃木の大那の阿久津信

さんと同級なんだそうです。

岩手県のあの超有名蔵で修行の後、実家である天吹酒造に帰ってこられたそうです。 

”タコ社長”なんて、大変失礼しました~。 ほんとにごめんなさい!

のんべえも越智稔さんと一度お会いしていたので 話が弾みました。


早速、お蔵を見せていただきました。

ぶっとい柱と梁で造られたドデカイ仕込み蔵。
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のんべえが今まで見た中で、一つの木造蔵としては群を抜いた大きさ。

大きすぎてカメラのフラッシュが足らず、蔵内の雰囲気をお伝えできません。

これは蔵の二階を見上げた図。  二階はイベント会場に使ったりできるそうですよ。
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この写真の方が広さが伝わりますか?
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特定名称酒用の小仕込みのタンクが15本、ずらりと並んでます。 壮観!

二日置きに一本づつ仕込んで、モロミ日数が30日。 15本でちょうど一巡。

おっ! なるほど~~。 すごーく納得。

写真の手前の小さなタンクで初添えと踊りをやるんだそうです。

そして仲添え以降を15本のタンクに移す。  

これって、 浦霞さんで見た木桶仕込みにそっくり!

初添えではまだモロミが少ないので、小さなタンクで丁寧に管理する。

新しいようで、伝統を忠実に守った手間をかけた作業でもあるんですねえ。 


もう一つ。天吹酒造さんの特徴は『花酵母』

これも東京農業大学卒の強みですが、だれでも使いこなせるわけではありません。

のんべえも香りばかりが強烈で、ご勘弁の花酵母仕込みに出会ったことがありますもんね。
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最近は銀座の庫裏さんに行く度なにか一品はいただいています。

「天吹さんは、どうして花酵母を使うのが上手いんですかあ?」 のんべえの問いに

ぶちょ~さんの答えは単純明快。  「たくさん造っているからではないですか~」

そうなんです。 

この15本の仕込みタンク。 シーズン中ほとんど同じ条件のものはないんです。

すべて、お米・酵母・種麹・製造方法などを変えながら、いろいろなお酒を造っているんです。

つまり、この15本のタンクはぶちょ~さんの実験プラントの意味もあったんですね。

毎年、試行錯誤をすれば膨大なデータが蓄積され、花酵母ごとの活かし方が解ってくる

ということのようです。 いや~~納得だ~


案内の途中でぶちょ~さんの口から「高温糖化」という言葉が・・・・

つい先ほど峰松酒造さんの黒板で見たばかりのキーワード。

のんべえ、すぐに喰いつきました。

聴くと、酒母の初期の段階で温度を無理やり55℃くらいまで上げる方法なんだそうです。

そのために酒母のタンクは二重になっていて、湯煎の要領で温度調整ができるように

なってました。 なるほど、なるほど・・・・
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普通の速醸もとであれば20℃くらいのはずです。

山廃や生もとであればさらに低温でじっくりです。

ここは九州佐賀。 有明海に面した温暖な地域。 雑菌で腐造しやすい環境だったのです。

そのため、いったん55℃程度まで温度を上げることで、野生酵母や雑菌を追い払い酒母を

安全な状態にするという「高温糖化酒母(もと)」という造り方が定着したのでは

ないかというのが、のんべえの推測ですが。 真偽のほどは・・・?


その影響で佐賀では山廃や生もとの造りが遅れて、多くの酒蔵(能古見さんも)がここ数年

やっと山廃に挑戦し始めたという背景があったようです。

天吹さんは製造ぶちょ~さんの帰郷とともに7~8年前から山廃に取りかかり、

佐賀県下では先陣を切った酒蔵。

他の蔵からの問い合わせには惜しみなく情報提供しているそうです。

前日にお邪魔した矢野酒造さんのベテラン中村杜氏さんも、持てる知識は隠さずに

他蔵の若手に伝えると聴きました。

昨今、佐賀県から続々といいお酒が出現するのは、こうゆう横の連携の成果なのかも・・・・


製麹はやはり箱麹法です。これもこの地域の特徴。
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床では大き過ぎ、蓋では小さすぎ。 箱が手が届くベストサイズ。

そう言われれば確かにそう思えてしまいます。

まだ、レポートしてませんが、この前訪れた富山の『満寿泉』さんでは

酒母をギンギンに冷やすために酒母室ごと冷蔵庫にしておられました。 

製麹は大吟醸も床麹法。


お酒の作り方は百蔵あれば百通り。 杜氏千人いれば千通り。 本当に面白いですね。

この幅の広さこそが『日本酒は日本の文化』とえいる所以かもしれませんね。


長文にお付き合いいただきましてありがとうございました。

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今回の更新、めちゃくちゃ気合い入っちゃいました。
ぶちょう~さん、 時々覗いていただいているようなんです・・・・緊張。


ぶちょ~様、本当に忙しいところお世話になりました。
ナットク 納得の連続で大変勉強になりました。
なにか変なところありましたらご指摘ください。 お願いいたします。
今後とも、よろしくお願いいたします。

お酒造りに興味がある皆さま~ 
ぶちょ~さんのブログはのんべえのブログより
ずっと解り易くて面白いですよ~~!
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by sakenihon | 2009-12-02 02:19 | 酒蔵めぐり  

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