稲刈りに行ってきました。(茨城 木内酒造)
木内酒造さんは水戸駅からさらに水郡線に乗り変えて常陸鴻巣という駅の近くにあります。
なかなか立派な門構えで、建物の中も整然と片付き落ち着いたたたずまいのお蔵です。
木内酒造さんは日本酒は『菊盛』が主要銘柄のお蔵さんですが、最近ではネストビールという地ビールで有名です。フクロウのマークのビールと言ったほうがわかりやすいかもしれません。
木内酒造さんの日本酒は、基本的には昔ながらの寒じこみですが、杜氏さんは社員杜氏制に切り替えています。
そのため冬場の仕込み時期以外の社員さんの有効活用と事業の多角化のために地ビールを始めたそうです。
その結果、アメリカやドイツ、イギリスなどのビールコンテストで優勝や入賞を果たすまでになり、特にニューヨークではかなりの知名度を獲得しているそうです。
ということで、現在では日本酒とビールの売り上げがほぼ同じというところまで来ているそうです。
お蔵に集合した後、長年の契約農家のたんぼまで貸切バスで移動です。
今日の参加者は25名ほど。
バスでの移動中に社長さんのごあいさつがありましたが、やはり今回の事故米のことが話題にあがり、あれが日本酒のイメージダウンにならないかと大変心配されてました。
実は同じメンバーで5月に田植えをしたんです。
今日はそのお米を刈り取るというわけで、自分が植えた苗がちゃんと大きくなったかなあ~ との確認の意味もあります。
ちなみに私にとっては田植えも稲刈りも人生はじめての経験で大変エキサイティングというか、明日の筋肉痛が心配です。
お米は茨城県の酒造好適米『ひたち錦』です。
ほとんどが素人の集団ですから、実際に刈り取るエリアはわずかです。
大人数の割には約60kg(一俵)ほどの収穫量にしかなりません。
あくまで体験ということですね。
今年の夏は異常に暑かったのですが、酒米には悪いことではないそうでお米のできはまあまあとのことでした。
なれない手つきながらも要領を教わりながらみんなで力を合わせること約1時間。
何とか終了。これで本日のお仕事は終了でーす。
稲刈りが終わったらお待ちかね?のバーベキューです。
もちろんネストビールと菊盛が飲み放題! 作業の後の一杯はホントにうまい!!
ほんとはこれが楽しみでみんな参加してるんですよねえ。
今日、用意していただいたのは、ビールは『ホワイトエール』、日本酒は『純米吟醸にごり酒春一輪』『特別純米酒ピュア茨城秋あがり』でした。
バーベキューでおなかも落ち着いた後、最近完成したネストビールの新工場の見学をさせていただきました。
いままでは日本酒のお蔵と同じ敷地内での製造でしたが、生産量の伸びに合わせかなり大きな工場の新築となりました。 今までのお蔵とは車で10分ほど離れています。
元旦を除き364日稼働で生産しているそうで、気合い入りまくりって感じが伝わってきました。
毎日造っていても、できるものはどうしてもわずかづつ違うそうです。
やはり手作りなんですねえ。
また、ネストビールは熱処理も濾過もしていないものがほとんどで、瓶の中でも熟成が進んでいるそうで、しばらく時間をおいての味の変化も楽しめるそうです。
工場の中のタンクの様子が二階から見学できるようになっています。
業界の方、一般の方ともに外国からの見学者が後を絶たないこともあって、見学スペースを設けたそうです。
ビール工場見学の後は工場に隣接した試飲ルームでまたまた飲ませていただきました。
今度は大変深いコクがあって口当たりがまろやかな『アンバービール』(左)とすっきりとしたキレと苦味ながら発泡はやさしい『ピルスナー(ガス充填なし)』(右)の2種類を堪能しました。
というわけで、稲刈りというよりも昼間っからずーっと飲み続けてた幸せな1日でした。
今日は日本酒よりもビールの話題ばかりでしたが、やはり同じ醸造酒の世界で本当に手作りでいいものを作ろうとされている姿勢に触れさせていただいた、楽しい1日でした。
今日刈り取ったお米を使って、10月~12月に4回にわたって実際のお酒造りの体験学習をすることになっています。
第一回は10月19日で洗米、浸漬から麹米づくりまでを体験できるそうです。
大変 大変 楽しみです。
まだ、これからの途中参加も歓迎のようですので興味がある方はお問い合わせされるといいですよ。
by sakenihon | 2008-10-06 03:01 | 酒蔵めぐり