高知 赤岡 高木酒造さん つづき
『吟の夢』は『山田錦』と『ヒノヒカリ』の交配種、『風鳴子』は『一本〆』と『露葉風』
というお米の交配種だそうです。
特に『風鳴子』には興味をそそられました。
なんと『風鳴子』は心白が100%のお米だというのです。
日本酒に少し詳しい人なら『そんな馬鹿な!』って思いますよね。
吟醸酒はお米の中心部にある『心白』というデンプンの塊りを残すように周りの透明部分を
手間暇かけて削っているのですから、『心白』が100%なら精米をしなくても吟醸酒ができる
のか?って思ってしまいます。
残念ながらそうはいかないようで、高木酒造さんでは『おり酒』を造るのに使っていました。
『風鳴子』は早場米で8月には収穫ができるという特徴もあります。
そのため夏場に飲まれる『おり酒』に用いて、9月に日本一早い新酒として出荷しているそうです。
その他、ソ連の人工衛星ソユーズでわざわざ宇宙に運んで育てた高知酵母を使った
『土佐宇宙酒』なんてお酒もありました。
これは高知県を揚げて推進された一大プロジェクトだったようです。『宇宙酒誕生物語』
『土佐宇宙酒』は高木酒造さんを始め高知県内の各酒蔵統一ブランドとして造られています。
宇宙酒なんて、高知県の熱さが伝わってくるではないですか!
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そういえば高木酒造5代目の高木直之さんも大変熱い方でした。
お酒造りはもちろんのこと、郷土である赤岡町に対する熱い思いを大変強く感じました。
酒蔵の中に赤岡町の年中行事の表示もありました。
毎年4月末に行われる『どろめ祭り』は全国ネットのテレビでも時々放送されます。
赤岡町の浜辺に全国から酒豪が集まって、日本酒を飲みまくるお祭りです。
男性は一升(1.8L)、女性は5合(900ml)を大盃で飲み干す速さを競います。
男性の記録は12.5秒、女性は10.8秒だそうです。 おそろしいスピード!
そして、昔行われていたこのお祭りを復活させたのが高木酒造の4代目現会長だそうです。
親子して熱い男! これぞ『土佐のいごっそう』ですね!
そして7月の『絵金祭り』。
残念なことに、私が今回訪れた前の夜に行われたそうで、1日遅れでした。
こちらも全国からカメラを抱えたお客さんが多数集まるお祭りだそうです。
江戸時代の絵師『金蔵』が残した芝居絵屏風二十数点が飾られます。
お祭り以外では絵金蔵にて見学することができます。
私も案内していただき見てきました。
(高木社長はこちらの世話役もされていました。)
ちょっとオドロオドロシイ絵でしたが、
迫力があり一見の価値ありです。
また、金蔵の芝居絵に描かれたお芝居を町民自らで復活させようと、大変立派な
歌舞伎小屋まで造られていました。
本当に暑い熱い街でした。
普通の町並みにも味があります。
こちらは『隠し2階』の名残だそうです。
この通りは大名行列が通ったことから、二階建てはご法度だったそうです。
お昼も御馳走になってしまいました。
高木社長、何から何まで本当にお世話になりました。
遅ればせながら感謝感謝です。
7月16日はまだまだ終わりません。
もう一度、『ごめんはなり線』で御免駅まで戻り、土讃線で西を目指します。
次の目的地は高知市を通り過ぎた佐川駅。 『司牡丹酒造』さんです。
つづく・・・・・・・
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by sakenihon | 2008-12-01 21:57 | 酒蔵めぐり