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カテゴリ:酒蔵めぐり( 93 )

 

たぶん日本で一番小さな酒蔵 『御所泉』

昨夜、書いた『やちや酒造』さんから徒歩15分のところに、もう一軒酒蔵があります。
有限会社武内酒造店さん。お酒は『御所泉』です。
こちらへも『やちや酒造』さんと同じ日にお邪魔してきました。
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私の推測ですが、全国最小規模のお蔵さんの一つだと思います。
武内酒造さんの石高はなんと100石です。
日本酒の生産量を表す時は『石高(こくだか)』という言葉をつかいます。
1石は一升瓶(1.8リットル)100本分です。
100石ということは1年間のお酒の生産量が一升瓶で1万本ということになります。

普通、酒蔵として成り立つには400石以上の規模が必要と言われています。
原材料となるお米の購入費に加えて、不動産、設備の維持、杜氏さんや蔵びとさんのお給料などの固定費を賄うためには、その程度の規模が必要となるのは推測できます。

『御所泉』が現在の規模でなんとか成り立っている秘密は販売方法にあるようです。
問屋さんや酒屋さんを通さず、蔵近隣の約200軒の消費者へ直接販売することによって、流通コストをほぼゼロに抑えていることが、特徴だとおもいます。

200軒で年間一升瓶1万本の消費するわけですので、平均1軒あたり50本、毎月4升飲んでくれるお客さんが200人いるということになりますね。すごいヘビーユーザーさんです!
一度に6本、12本と箱買いすることも珍しくないそうです。
昔からの近隣の愛飲家に支えられたお酒といますね。
蔵元が最終消費者宅まで直接届ける究極の直販ですが、昔はこれが普通の姿だったんですね。
東京向けの味ではなく、昔からの石川の酒の味が残っているとも言えますね。
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最近の純米酒傾向に全く背を向け、すべて醸造用アルコール添加原酒のアルコール度数は20%とかなり特徴のある酒造りです。
蔵元の武内さんの軸足にブレはなく、『これしかない!』という姿勢でやっておられます。

こうゆうお蔵が残ってることは嬉しいものですが、経営は楽ではないようで副業として酒蔵の隣にコンビニエンスストアを経営されています。
蔵元の奥さまが店長をされ、家族の総力でお酒造りを続けておられるお蔵です。
なんとかこれからも酒造りを続けていただきたいものです。

蔵元のHPがなくなってしまいました。
酒販店(石川県・宮崎酒販店)さんのHPに詳細がありましたのでリンクします。



松井秀喜が通った金沢星稜高校がお蔵の目の前です。
写真には大学しか映ってませんが、高校もすぐ横です。
松井の下宿もこの近く金沢市御所町だったと聞いています。
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by sakenihon | 2008-11-01 12:54 | 酒蔵めぐり  

さっきTVでウエンツが・・・・ 金沢 やちや酒造へ

さきほどテレビを見ていましたら、ウエンツ瑛士が出演している「お宝さがしの旅」的な番組に金沢市の『やちや酒造』さんが出ていました。
さすがに石川県でも最も歴史があるお蔵だけのことはあって、いろいろお宝が出ていました。

やちや酒造さんへは7月に訪問しました。
先ほどのTV番組に出ていた、ご高齢の先代第13代蔵元さんから蔵の中を案内してもらいました。
いつか書こうと思っていたお蔵さんでしたので、この機会に書いちゃいます。
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やちや酒造さんのお酒の銘柄は『加賀鶴』です。
天正11年(1583年)加賀100万石の藩祖、前田利家公が尾張から金沢へ移ったときにお供してきた大名家お抱えの蔵元です。
寛永5年(1628年)に『谷内屋』の屋号と『加賀鶴』の銘柄を殿様から拝受し、その年を創業の年としています。
420年間酒造りを続けてきたのですから、間違いなく全国屈指の歴史ある酒蔵であり企業ですね。
400年以上も同じ場所で、営々と続く産業って世界的にも類を見ないのでは?
一種の世界遺産だと思います。日本酒の酒蔵は。

酒蔵は金沢駅から北東へ3kmほどのところにあり、蔵の前の道が『旧北国街道』です。
金沢から一つ目の宿場「津幡」への途中の街道に面し、多くの旅人が行きかっていたのでしょう。
寒い寒い旅の道すがら身体を芯から温めるのは400年前も、やっぱり暖かい日本酒です。

蔵の玄関を入ってすぐの土間に面して座敷があります。
座敷といってもほとんど板張りです。
下の写真の右上隅に畳のようなものが見えると思いますが、そこの一畳だけが畳で蔵元の座る場所だったそうです。
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御覧のように大きな自在鍵が二つぶら下がる囲炉裏が切ってあります。
なぜ、2つも自在鍵があったのでしょうか?
向って左の火は普通に煮炊きをするための囲炉裏。
そして、右側はお酒の燗付け専用の囲炉裏なんだそうです。
旅人がいつ身体を温めに立ち寄ってもいいように、お酒専用の火がいつも用意されていたというわけですね。そしてこの板張りに座って一服していったのでしょうね。
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ちなみに、左側のカギは釣り針型をしていて七福神の『恵比寿さん』(漁業・商売繁盛の神)を現わし、右のカギは根本の部分が丸く膨らんでいて『大黒さん』(豊作の神様)が被っている帽子を現わしているとのことでした。

このお蔵のものについて、一つ一つを聴いていったら何日もかかりそうでした。


残念ながら写真を撮るのを忘れてしまいましたが、この酒蔵の中に古くて大変立派な土蔵がありました。 家屋と土蔵は国の有形文化財に指定されています。
この土蔵には驚きました。屋内の土蔵です。
壁の厚さが約40cm。ですから土蔵の大きな扉も厚さ40cmあります。
この扉、一つで重さが2トンだそうです。
壁も扉も土でできているのは当然ですが、土の壁に2トンの土の扉がどうやってぶら下がっているのか? それも数百年間びくともしないで。
確かに大きな鉄の蝶つがいで接合しているのですが、なぜ土にそんな強度があるのでしょう?
私は目の前で現物を見ても信じられませんでしたよ。
現代ではだれも作れない技術だそうです。
いにしえの日本人の技術力に畏敬の念を感じます。
(写真がないのがホントに残念です。)
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金沢に行かれることがありましたら、兼六園だけでなく『やちや酒造』へも立ち寄ってみてください。
お酒を召し上がらない方でも、きっと生きた歴史を肌で感じることができると思います。

あっ!それと昭和61年のNHK銀河テレビ小説「かなかな虫は、天の蟲」の舞台となったそうで、酒蔵でロケが行われた酒蔵としても金沢の人の記憶に残る場所だそうです。
(このことは特に13代目のご自慢のようで、当時の写真アルバムなど見せていただきました。)

最後になりましたが、『加賀鶴』はてらいのない、旨味たっぷりの辛口、石川のお酒です。
東京にも取り扱っている酒販店さんは多いと思いますが、是非現地で召し上がっていただきたいお酒です。




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by sakenihon | 2008-11-01 00:48 | 酒蔵めぐり  

稲刈りに行ってきました。(茨城 木内酒造)

今日は茨城県の木内酒造さんの稲刈り会に参加してきました。

木内酒造さんは水戸駅からさらに水郡線に乗り変えて常陸鴻巣という駅の近くにあります。
なかなか立派な門構えで、建物の中も整然と片付き落ち着いたたたずまいのお蔵です。
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木内酒造さんは日本酒は『菊盛』が主要銘柄のお蔵さんですが、最近ではネストビールという地ビールで有名です。フクロウのマークのビールと言ったほうがわかりやすいかもしれません。


木内酒造さんの日本酒は、基本的には昔ながらの寒じこみですが、杜氏さんは社員杜氏制に切り替えています。
そのため冬場の仕込み時期以外の社員さんの有効活用と事業の多角化のために地ビールを始めたそうです。
その結果、アメリカやドイツ、イギリスなどのビールコンテストで優勝や入賞を果たすまでになり、特にニューヨークではかなりの知名度を獲得しているそうです。
ということで、現在では日本酒とビールの売り上げがほぼ同じというところまで来ているそうです。

お蔵に集合した後、長年の契約農家のたんぼまで貸切バスで移動です。
今日の参加者は25名ほど。
バスでの移動中に社長さんのごあいさつがありましたが、やはり今回の事故米のことが話題にあがり、あれが日本酒のイメージダウンにならないかと大変心配されてました。


実は同じメンバーで5月に田植えをしたんです。
今日はそのお米を刈り取るというわけで、自分が植えた苗がちゃんと大きくなったかなあ~ との確認の意味もあります。
ちなみに私にとっては田植えも稲刈りも人生はじめての経験で大変エキサイティングというか、明日の筋肉痛が心配です。
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お米は茨城県の酒造好適米『ひたち錦』です。
ほとんどが素人の集団ですから、実際に刈り取るエリアはわずかです。
大人数の割には約60kg(一俵)ほどの収穫量にしかなりません。
あくまで体験ということですね。



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今年の夏は異常に暑かったのですが、酒米には悪いことではないそうでお米のできはまあまあとのことでした。


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なれない手つきながらも要領を教わりながらみんなで力を合わせること約1時間。
何とか終了。これで本日のお仕事は終了でーす。




稲刈りが終わったらお待ちかね?のバーベキューです。
もちろんネストビールと菊盛が飲み放題! 作業の後の一杯はホントにうまい!!
ほんとはこれが楽しみでみんな参加してるんですよねえ。
今日、用意していただいたのは、ビールは『ホワイトエール』、日本酒は『純米吟醸にごり酒春一輪』『特別純米酒ピュア茨城秋あがり』でした。
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バーベキューでおなかも落ち着いた後、最近完成したネストビールの新工場の見学をさせていただきました。
いままでは日本酒のお蔵と同じ敷地内での製造でしたが、生産量の伸びに合わせかなり大きな工場の新築となりました。 今までのお蔵とは車で10分ほど離れています。
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元旦を除き364日稼働で生産しているそうで、気合い入りまくりって感じが伝わってきました。
毎日造っていても、できるものはどうしてもわずかづつ違うそうです。
やはり手作りなんですねえ。
また、ネストビールは熱処理も濾過もしていないものがほとんどで、瓶の中でも熟成が進んでいるそうで、しばらく時間をおいての味の変化も楽しめるそうです。
工場の中のタンクの様子が二階から見学できるようになっています。
業界の方、一般の方ともに外国からの見学者が後を絶たないこともあって、見学スペースを設けたそうです。
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ビール工場見学の後は工場に隣接した試飲ルームでまたまた飲ませていただきました。

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今度は大変深いコクがあって口当たりがまろやかな『アンバービール』(左)とすっきりとしたキレと苦味ながら発泡はやさしい『ピルスナー(ガス充填なし)』(右)の2種類を堪能しました。

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というわけで、稲刈りというよりも昼間っからずーっと飲み続けてた幸せな1日でした。
今日は日本酒よりもビールの話題ばかりでしたが、やはり同じ醸造酒の世界で本当に手作りでいいものを作ろうとされている姿勢に触れさせていただいた、楽しい1日でした。

今日刈り取ったお米を使って、10月~12月に4回にわたって実際のお酒造りの体験学習をすることになっています。
第一回は10月19日で洗米、浸漬から麹米づくりまでを体験できるそうです。
大変 大変 楽しみです。

まだ、これからの途中参加も歓迎のようですので興味がある方はお問い合わせされるといいですよ。

by sakenihon | 2008-10-06 03:01 | 酒蔵めぐり